SAINT ETIENNE PRESENTS FINISTERRE(DVD)
東京オリンピックも幻となろうかという昨今。たとえ開催されても、後年それ以前以後といったタームで語られることは最早無いでしょう。ところで東京はオリンピックに向けて街が大きく変わったという印象がない。
反対にオリンピック招致以前以後で大きく変わった街が8年前の開催地ロンドン。そのロンドンの変わりつつある時期の姿をとらえた映像作品の一つが2005年リリースの「SAINT ETIENNE PRESENTS FINISTERRE」。明け方、列車はサウス・クロイドンからロンドンはヴィクトリア駅へ。そして翌朝、列車は再びロンドンを出発していく。
セイント・エティエンヌの2002年リリースのアルバム“FINISTERRE”の楽曲をバックに巡る、ヴァーチャルなロンドン・ワンデイ・トリップ。
Finisterre『Trailer』
セイント・エティエンヌのアートワークやクリップを始め、デザイナー/写真家としてヴァインズ、フェルト、プライマル・スクリーム、ダヴズなど手掛けるPAUL KELLYとジョン・スペンサーからカイリーまで手掛ける映像作家Kieran Evansの二人による美しい映像がロンドンの日常を切り取っていく。
タワーブリッジから路地裏、銀行、カウンシル・フラット、楽器店、パブ、廃墟、クラブ、公園、チューブ、レストラン、バス、劇場、運河、レコード屋、工事現場、キャブ、スタジアム。
西の端はウエストエンドってな感じで、街の中心部から東と北が多めの独特の視点で写し出されていくロンドン。固定したカメラだけを使った映像と抜群の編集具合がなんとも良い味を出している。
所々でナレーションに加えロンドンゆかりの作家やアーティストのコメンタリーが入るが、中にはロウレンス(フェルト/デニム)、ヴィック・ゴダード(サブウェイ・セクト)、アンディ・ハケット(ロッキンバーズ)などUKロック・ファンに馴染みの名前も。
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